みずうみ2023

暮らしの中で出会った言葉や考えの記録

2023-01-01から1ヶ月間の記事一覧

「ネット右翼になった父」

鈴木大介著/講談社/2023年 「脳が壊れた」や「発達系女子とモラハラ男」の鈴木大介さんの新作。 今回も鈴木さんでしかない一冊だと思った。 それは、鈴木さんは何を書いても、犯人探しに終わるのではなくて、結局自分自身を省みることに行き着く、「Man In…

要約的/非要約的なものの見方について

仕事ができる、合理的な頭のいい人って皆要約力に長けているよね、と何かの折にふっと夫が言う。 オリラジのあっちゃんのYouTube大学とかってまさにそれで、とにかくコンパクトに要旨を項目別に伝えてくれる。 見る人はそもそもの文献や資料にあたらなくてい…

スマホ/ネット依存からどう離れるか

「疲れたー、落ち込んだー、って一回止まると、そこからもう一度やる気を出してえいやって起き上がるのが一番難しい」と、娘氏が言う。 「部活のシャトルランで、がーっと走って一旦止まったら最後、もう二度と気力が湧いてこなくて走り出せないみたいな」 …

デモと労働

昨夜、パリの息子氏に、フランスでは100万人規模のデモが起こっているみたいだけどだいじょぶー?と訊くと、「1日メトロがストで止まったけど、他は特に影響ないよ」と言っていた。フランスはデモやストが日本よりずっと身近。 息子氏は、語学学校、音楽院、…

「She Said シー・セッド その名を暴け」

2022年アメリカ/原題:She Said/監督:マリア・シュラーダー/129分/2023年1月13日〜日本公開 監督はあの素晴らしい「アンオーソドックス」のマリア・シュラーダー。 「アンオーソドックス」で彼女は、NYのハシディック社会で生きる女性たちの袋小路みた…

年末年始の映画(最近の映画)

「再生の地」 2021年アメリカ/原題:LAND/監督:ロビン・ライト/89分 小さい子のママをやっていると子供に対して「人に迷惑をかけてはいけません!」というメッセージを強めに発しているお母さんに結構出会う。 それは一見良識的なように見えて、「誰かと…

「ホワイト・ノイズ」

2022年アメリカ/原題:White Noise/監督:ノア・バームバック/136分/2022年12/9〜日本公開 そりゃそうであろう。 今のアメリカにいてまともにものを考えられる人間なら、一体なんなんだこれは、どうしてこんな馬鹿げたことが誰にもまともに止められない…

考えることが生きること

毎朝起きて、自分の体調を感じてみて、昨日よりは良くなっているのだけど、思った程回復できてないことに小さく驚く。 通常の病気の時のより、明らかに回復が遅い。なるほどこれがコロナなんだな。 それでも、綾戸智恵または伊藤沙莉にそっくりだったハスキ…

今日のつぶやき

◆三連休最後の日。コロナをまだ引きずっているけれど、だんだんと気力が日常モードに戻ってきた。 今回の病気の嵐では、近所に住む友達が何度もご飯を差し入れてくれたのが嬉しい思い出。 感染ると悪いから会わないほうがいいよ、と断ったのに、寒い中わざわ…

年末年始の映画(古い映画)

あと一息で病気が抜けていく、という感覚がある。今日一日、安静に過ごそう。 年末、身動きが取れず配信を見るくらいしかないので、U-NEXTに加入してみた。月額お高めだが、見たかった古い映画などが充実している。 もう、人生も残り少ないので、今年からは…

自分ごととして考える、言葉を正確に使うこと

この数日、特に心に残った二つの語りについて。 ひとつは、ロシア軍事の専門家、小泉悠さんがウクライナ戦争について語ったこのインタビュー。 私は1人の人間として、また1人の子供を持つ親として見た場合に「やっぱりこんなことするロシアは許せん」という…

新年考 料理について

末っ子のウイルス性腸炎を移され、ようやく治ったほっとしたと思ったら、立て続けに夫からコロナを移されるという、泣きっ面に蜂みたいな年末年始である。 今回ばかりは、よほど日頃の行いが悪いのかもしれないと真剣に悩んだ。 我が家の病気の波はクリスマ…

「"Sr." ロバート・ダウニー・シニアの生涯」

2022年アメリカ/原題:Sr./監督:クリス・スミス/90分/2022年12/2〜配信 ロバート・ダウニー・Jr.は好きな俳優。すごく上手い人なのに、技量を堪能できるような作品にあんまり出なくて、もったいないことだと常々思っている。 それでもあのこじらせぶり…

「アレンvsファロー」

2021年アメリカ/原題:Allen v. Farrow/監督:カーヴィ・ディック、エイミー・ジーリンング/全4エピソード各話56〜73分 新年早々大変なものを見てしまい、いささかぐったりしている。 ウディサイドが誰も取材に応じなかったので、いわゆる「中立的」な視…

世界を言祝ぐ言葉を紡ぐ

みんな病気で動けなかったので、家事をすることもできず、本当に久しぶりにぼへーっと途中から最後まで紅白歌合戦を見る大晦日になった。 「このがんばってなんとか盛り上げようとしてなかなか盛り上がれない感じが一周回って年末感ある」と娘氏。 個人的に…