みずうみ2023

小さく心が動いたことについて

2024-06-01から1ヶ月間の記事一覧

娘氏、パリへ

土曜日。今週もなんとか週末にたどり着いた。 ここ最近、週末は夕方から眠ることの多い末っ子は、珍しく昼間に寝落ちしてくれた。 今週の初めに娘氏がフランスに旅立ち、今我が家はものすごーー く久しぶりに幼児と夫婦のみの暮らしになっている。 今回は1ヶ…

「話が通じない相手と話をする方法」①(私たちのイデオローグ化)

2024年/ピーター・ボゴジアン、ジェームズ・リンゼイ著/晶文社 「私たちの時代が示している最も痛ましいーーそして危険なーー兆候のひとつとは、まっとうな理由をもって私たちの見解に反対しうるような人など誰もいない、と考える様な個人なり集団が増えて…

「ワンダーウォール」

2018年/監督:前田悠希/脚本:渡辺あや/68分 以前から見たかった渡辺あや氏の手による、NHK京都のローカルドラマの劇場版が、Amazonプライムで配信されていた。 6年前の作品だけれど、私たちが生きる今の社会の空気感が横溢していて、なんとも言えない気…

「ミシンと金魚」

2022年/永井みみ著/集英社 ここ数日の夜更け、布団に寝転がりながら読み進め、最後は鳥肌を立てながら一気に読んだ。 まだたまらない気持ちを引きずっている。 もう10年近く前になるけれど、友達が経営するNPOのデイサービスで、食事作りの仕事を数年間や…

農家で働く

昨日は一日中豪雨で、市内には警報も出ていた。 前日の仕事の疲れもあって、大人しく家にいて整える日になった。 夫氏や娘氏ともだいぶよく喋った。 ほんとにだめなことだなあと思うんだけど、私はのんびりすることをなかなか自分に許可できない。 天気と生…

呪いを解く、意識が変わる

情報に溢れた環境の中で多くの人と同様、私も日頃からいろんなものを見聞きしたり読んだりしている。 とはいえ限られた時間で、何を特に好んでフォローしているだろう? 私が興味を持っている人たちにはある共通点があることに思い当たる。 それは何かの答え…

世界に出ていく

とても繊細で優しい心を持つ知人が、こんなことを言っていた。 「生まれ育った場所が自分には合わなくて、ここならと心機一転転居して、一所懸命その地域の一員として受け入れてもらおうと長年頑張ってみたけれど、やっぱりだめだった。 頼まれれば役員でも…

昔の写真

帰省中、祖父母の家で退屈した娘氏が、2階の押し入れから昔の家族アルバムを引っ張り出して、随分没頭して連日眺めていた。 祖父母の子供時代の写真は、今からもう60年以上前のものになるわけだけど、そのセピア色の写真たちの中の人たちは、ほとんど歴史上…

世界の空気をきれいにする音楽

いつもの土曜日。 さっき末っ子が眠ったので、紅茶を飲みながらひと休み中。 何か書きたいことがあってPCを開いたはずだったんだけど、ふとYouTubeで藤井風のNYアポロシアターのライブでのファンカムを見たら、わーお、あんまり素晴らしくて全部忘れ果てて、…

帰省

数日過ごした関西の実家から辻堂の自宅に戻ってきた。 前回の帰省はいつだったろう。思い出せないな。 老人二人が住む家は、空気が止まっていて、じっと座り込んでいる以外にあまりすることはなく、いつも結局ずっとぱくぱく何かを食べ続けている。 父も母も…

「関心領域」

2023年アメリカ・イギリス・ポーランド合作/原題:The Zone of Interest/監督:ジョナサン・グレイザー/105分/2024年5月24日〜日本公開 昨日アップした文章が、救いもない暗いものになってしまったのは、きっとこの映画を見たせい。 この作品は、これま…

「終わらない週末」

2023年アメリカ/原題:Leave the world behind/監督:サム・エスメイル/141分/2023年12月8日〜Netflix配信 明日は関東に台風1号が近づく見込みらしい。直撃ではないようだけれど。 台風の前はいつも、気持ちが泡立つ。 独特の予感をはらんだ空気がもった…