みずうみ2023

暮らしの中で出会った言葉や考えの記録

thought

甘えってなんだ

我が家の娘氏が、ブラックだった前の職場を辞めて、近所のパン屋で働き始めてもうすぐ半年になる。 パン屋さんて、いつもお店の前がいい匂いがして、香ばしいパンたちを丁寧に扱って、笑顔でお客さんと挨拶を交わして、っていう素敵ワールドを漠然と想像する…

美容院へ

今日は午後から美容院。 はあもうやっと、このひどい状態から脱せられるよ、とほっとする。 美容師さんがひと月近くインドへリトリートに行っていたので、帰国後予約がぎゅうぎゅうで、ずっと行けていなかった。 髪がどうしようもない状態だと、無性に気分が…

「落下の解剖学」を見て考えたこと

2023年フランス/原題:Anatomy of a Fall/監督:ジュスティーヌ・トリエ/152分/2023年2月23日〜日本公開 いつも通りほぼ予備知識ゼロで見に行ったのだけど、何も知らなかったからこそ夫婦で見られたよねーと思うくらい、夫婦の怖い話であった。 でも、結…

「謎のやな感じ」について考える

朝、玄関のドアを開けたらいちめん春の空気。 朝の眩しい光を浴びたら、柔らかく緩んだ。 寝坊したので、今朝のお祈りは手早く。 息子が昨日音楽院の試験だったから、そのことを強めに祈った。 お隣さんによると明日からまた冷え込むらしい。 気候がどうもお…

人はひとりでは生きられない

毎日のように17歳の娘氏から議論をふっかけられている。 最近、あ、なんか話が面白くなりそうだなーと思った時は、ボイスレコーダーのボタンをぽちっと押す。 でも大抵は録ったきりで、どんどん溜まっていってしまっているのだけど(夕飯作りながら1時間喋っ…

往復書簡はじめました

写真家の長島有里枝さんは、去年出会った中で、最も好きな書き手のひとりだ。 以前からもちろん名前やあの有名な家族ヌードの写真は知っていたし、テレビや雑誌のインタビューを見かけたことはあったけれど、これまで文章は読んだことがなかった。 長島有里…

ただ違うだけ

殊更に冷え込む日。 ヨガのレッスンに行くのが億劫だけど、ほんの数日身体を動かさないと、体に滞りを感じるから、気力を振り絞って行こうと思う。 「スポーツや身体を動かす系のことは、何かこれとひとつ決めて、それを気長に細く長く続けていくのが健やか…

灰色の天然

最近、近所のパン屋さんで働いている娘氏が、バイト先の職人のオーナー夫妻に何か分からないことを尋ねるなどすると、たびたび「イラっとするような、引くようなリアクション」をされて、だんだん萎縮してしまうようになった、としょんぼり話すようになった…

「本が語ること、語らせること」「その道の向こうに」

「本が語ること、語らせること」 青木海青子著/2022年/夕書房 「その道の向こうに」 2022年アメリカ/原題:Causeway/監督:リラ・ノイゲバウアー/94分 今年は、気持ちを静かに保ち、ささやかなヴォイスに耳を澄ませる一年にしたい。 大声や威圧や想像力…

YOASOBIの紅白のステージを見て思ったこと

紅白をリアルタイムでは見なかったんだけど、いくつかのステージを遅ればせながら見た。 どのアーティストにもさすがの気合いを感じつつ、YOASOBIの完璧に作り込まれたステージが圧倒的だった。 これがトリでないなんて、なんともったいない。 今、この時代…

「料理と利他」「家事か地獄か」

年末年始は、認知症の義父にとって不安が増幅する期間だ。 彼がいつもランチに通っている近所の地域の人々でやっている食堂(兼居場所)が長期休暇になるし、生協の夕食の配食サービスも数日間はお休みになる。 彼の住む鎌倉の山上は、ハイキングコースなど…

なんという幕開け

昨日は、義実家にてお正月の集まり。 おせちとお雑煮を食べてから、みんなで神社にお参りに行った。 夫の弟のパートナーさんと、楽しく喋れたのが嬉しかったな。 いつも来るか来ないか五分五分だから。 なんか、喋りたそうな感じでずずずっと寄ってきてくれ…

さよなら2023

2023年ももうおしまい。 3歳児の世話が最優先ゆえ、大掃除もせず、ほぼ日常通りに過ごしている。 朝、何品か、おせち料理を仕込んだ。 今年は、いいことも悪いことも想定外のこともさまざまある一年だった。 相変わらず、時間があれば映画を見て本を読んで、…

失敗から学ぶ

昨日は娘氏のやっている居場所で、年末企画として対話の場を開いたが、あまりに進行が下手すぎて、終わった後はしょんぼり自己嫌悪に陥ってしまった。 やってみたいんですよね、というつぶやきから、「じゃあ、やりましょう!」と突然引っ張り上げてもらって…

きぼうのまち

ほうぼく(抱樸)の「きぼうのまちプロジェクト」のクラウドファンディングがあと6日になった。 抱樸 活動35年"ひとりにしない"支援の集大成「希望のまち」(認定NPO法人抱樸ーほうぼく 2023/10/04 公開) - クラウドファンディング READYFOR 3億円目標で、…

あっぱれな人

金曜日。 曇っているけれど、それほど寒くはない。 この薄暗さにほっこりしている。 先週は末っ子の病気で引きこもっていたが、今週は家族以外の人とよく喋ったり(メールやラインなどの)やりとりをし、成り行きで仲介的なこともし、刺激の多い一週間であっ…

腐敗しすぎ

昨晩も末っ子の夜泣き(っていうか夜怒り)で4時起き。 枕元を照らして「くらしのアナキズム」の続きを読んで、目からうろこがハラハラ剥がれ落ち中である。 それだけに、ふと目に入った国内の政治腐敗のニュースにかーっと怒りがこみ上げてしまう。 自民党…

「わたし」をやめない

火曜日から続いた末っ子の高熱は、昨日からようやく平熱になり、明日は久々に登園できそう。今回も、長かったなあ。はああー深いため息。 自分の場合、子供が病気になって一日中子どもシフトになっても、もちろん余白がゼロということではなく、隙間時間に本…

この状況を言語化してみるということ

おとといの夜から末っ子が熱を出し、昨日も今日も園をお休み、病気モードに突入中である。(今年何度めだろう、泣) 病気の子どもに合わせて日がなごろごろしていると、自分もちょっと病気みたいな、薄汚れたすっきりしない状態になる。 こういう時って、そ…

「くらしのアナキズム」

月曜日。 12月に入った。 季節感が乏しくなって久しいけれど、妙な慌ただしさだけはあり、これからの1ヶ月は、駆け抜けるみたいに過ぎていくのだろうな。 今朝は、雲が厚いからか、世界が不穏だからなのか、低空飛行の飛行機の音がとてもうるさい。 部屋の窓…

対話はじまる

昨日は、ファシリテータとして初めての対話をすることができた。 全く自分の力はなく、あの、対話がしたいでーす、とこわごわ手を挙げた単なる言い出しっぺに過ぎない。 対話ができたのは、私を励まし、チキンな私の逃げ場を絶妙に塞ぎ、あの場を整え、発信…

やりたいことをやった時点で成功

きりりと寒い初冬の朝。 11月最後の週、そして私がファシリテーターとして参加する対話の日も近づいている。 あれこれ思い悩んで準備もしてきたが、力不足はもう仕方のないことなので、最終的には「自分の持っているものを使って愛を広げる」という構えから…

母になる

近所の直売所で無農薬の菊芋を一袋100円でゲットできたので、昨日は大量にポタージュを作った。 冷蔵庫の色んな残り野菜(玉ねぎ、蕪、人参、椎茸など)も適当にどんどん刻んで入れて、煮込んでブレンダーでペースト状にして、豆乳でほど良い感じにのばす。 …

しんどい冒険をはじめる

昨夜も喘息の具合が悪く、仕方なく吸入器の薬を使ってなんとか眠った。 5時前に末っ子に起こされ、暗がりで「絵本のなかへ帰る」(高村志保著)の続きを眠くなるまで読み進める。 素敵な本。息子が幼い頃に読んだ本が何冊も出てきてとても甘く懐かしい。 知…

対話の場をひらく

11月も飛ぶように過ぎていく。 毎朝起きるたびに、昨日より寒くなってると感じる。 今日は、上着なしでセーターだけで自転車に乗ったら、風がすうすうして随分寒かった。 庭のフォレストパンジーの葉っぱもすごい勢いで散って、掃いても掃いても間に合わない…

Incognitoのライブセッション

さて、一週間が始まった。 夫氏は海へ、娘氏はバイトへ。 今週は、珍しく人に会う用事が詰まっているばたついた一週間なので、静かな今日はさくさくこつこつ、いろんなことを片付けようと思う。 今日も地に足つけて、まめまめしく暮らそう。 昨夜、夫氏に勧…

複雑さ、シンプルな人間の事実について

三連休、ようやく終わりが見えてきた。 末っ子は遊び疲れて昼寝中。 パレスチナのニュースを目にするたび、胸が塞がれる。 今目の前で起こっていることは、狂気じみた無差別殺人でしかない、とにかく止めろ、止めてくれとただ念じるしかない。 そんな中、日…

秋深し、「思いがけず利他」

このところ、朝起きるのは毎日4時台。まだ外は暗い。 よく起き抜けに近所を寝巻きのままふらっと一周歩くのだけど、今朝は家の外の通りに出たら、まだ明るさを残した大きな満月が低い位置にあり、正面から目が合った。 寒いし、さすがに早すぎたかなと思いな…

心の棚おろし

昨日は風が強く吹いて本当に爽やかな日だった。 朝からある人のセッションを受けるために車で30分ほど西へ走り、昼までじっくりと話を聞いていただいた。 会ってすぐに、別になんということもないところでぶわっと涙が吹き出てしまって少し慌てたものの、そ…

「月」

2023年/監督:石井裕也/144分/2023年10月13日〜公開 津久井やまゆり園障害者施設殺傷事件(相模原事件)から9年が経ったけれど、事件をこの社会がどう考え、我々はどう歩みを進めていけば良いのかという総括には、いまだ程遠い段階にあると感じる。 この…