夏風邪で咳がひどかったこともあって、昨日は予定を取りやめて、日がなキーボードをばちばち打って自分なりに了解しておきたい物事を一気にアウトプットしてしまった。
日頃から節操のない乱読だけれど、時々丸ごとばりばり貪り食べるみたいにして読む本がある。
読み終わって顔を上げると、読む前の自分とはちょっと違う人間になっている感覚がある。
もう以前の自分には戻れない。
見え方、感じ方、自分が発する言葉、全部に変化を及ぼしていく。
世界をどう捉えるかは千差万別で、誰一人同じではない。
でも、幸せに生きたいことは誰もが同じ。
私にとっての幸せとは、心の自由。
いつも前向きで朗らかであるとかが幸せな人生というイメージがあり、もちろんその通りなんだろうとは思うが、自分にとっては、いつも前向きであれとかあらねばという時点ですでに自由ではないので、ハッピーではなくなってしまう。
悔し泣きも、怒髪天を衝くことも、私の幸せの中には含まれる。
親にはけなされて育てられたし、人並みに傷ついてもきたし、生来の怖がり・根性なし・ひがみっぽさゆえ、色んな認知を歪めて心を縮こまらせている状態に仕上がって成人したみたいなところがある。
小さな出会いや学びを日々重ねる中で、興味はいつだって、この世のあらゆるしがらみや思い込みからできるだけ離れて、なるたけ心をまっすぐ太ーく、広々とさせていくことに向かっている。
自分なんて不確かなものはどんどん細胞分裂するみたいに絶えず変わり続けていく。
そのなかで、これまでうまくいっていた人との関係性が上手くいかなくなったり、逆にこれまで苦だったことがが苦ではなくなったりする。
変化には軋轢や別れも含まれるが、いつも自分を壊しながら生きていくということこそを爽快に思う心を大事にしたい。
それは「めんどくさい」の真逆にある心持ちだから。
毎日平凡に暮らしていくことは修行だねと思う。
今日もつつがなくあれることがありがたく幸せだし、いくらでも工夫のしがいがある。
とは言っても、身近な人たちと互いにそこそこ大事にしあいながら笑い合っていてこそのことなので、そこはおざなりにせぬよう。
明日から「覇王別姫」の4Kリマスター版が公開される!ぎゃー。
4月に知ってから、配給のSNSもフォローして、めちゃくちゃ楽しみに待っていた。
レスリー・チャン没後20年というタイミングでのこの企画。
もう20年経ったのか、涙。
娘氏はそんなに良い作品なら自分も行く、と張り切っている。
普段、何でもどんどんやるといいよ〜と気前良く背中を押すのが基本方針だが、17歳の感性で「覇王別姫」を見られるなんて、、、ずるい〜!と思わず嫉妬した。
それくらい個人的な思い入れのある作品だ。
長尺で、172分ある。
この夏のメインイベントの一つかも。どっぷり夢に浸りに行こう。
1993年中国・香港・台湾合作/原題:覇王別姫 Farewell My Concubine/監督:チェン・カイコー/172分