みずうみ2023

暮らしの中で出会った言葉や考えの記録

Incognitoのライブセッション

さて、一週間が始まった。

夫氏は海へ、娘氏はバイトへ。

今週は、珍しく人に会う用事が詰まっているばたついた一週間なので、静かな今日はさくさくこつこつ、いろんなことを片付けようと思う。

今日も地に足つけて、まめまめしく暮らそう。

 

昨夜、夫氏に勧められてYouTubeIncognitoのライブを見だしたら、あんまり良くて、末っ子に「ねーねーお風呂〜〜」と催促されるのをかわしながら、結局最後まで見てしまった。

ナビゲーターらしき男性がドイツ語で喋ってたので、多分ドイツのコンテンツなのかな?「LITTLE BIG BEAT STUDIOS」というチャンネルでの、小さなスタジオでのライブセッション。

温かくて親密で、まさにグッドバイブスな空間、いぶし銀の音楽も最高で、見てるとホッカイロみたいに心がぽかぽか温まってくる。

こんな素晴らしいライブをあげてくれて、感謝!

 

 

あー変わらないんだなあ。若い頃好きだった、いつの間にか忘れたみたいに遠ざかっていたアシッド・ジャズは、厳しい競争と争いにまみれた今の時世に聞くと、まるでオアシスみたいだ。

大人っぽく落ち着いて洗練されていて、いかにもアダルト・コンテンポラリーという感じだ。

大所帯のミュージシャンたちが皆心からこの時間を楽しんで、大事に音楽を奏でていることが伝わってくる。なんて豊かな空間なんだろ。

こういうものを見ると、くー、なんで自分はミュージシャンじゃないんだろ、うらやましすぎる〜と思う。

 

でも見ながら、なんて世界は矛盾してるのだろう、別の場所では人が憎み合い殺しあっているというのに、自分は安全な場所でこうして美しい音楽に癒されていて。

そんな後ろめたい気持ちもずっと片隅にあって。

 

そしたらバンドリーダーのブルーイが、演奏後に、そんな思いは分かっているよと言わんばかりの素晴らしいメッセージを伝えてくれた。

まさに今発されるべき言葉であり、最後に言葉でもがつんとやられた。意訳をシェアします。

 

私たちの音楽への愛は、単なる人生のBGMではない。

音楽は、この壊れた世の中にエネルギーを与えている。

 

今、我々の生きる世界で何が起こっているのかを理解することは時に非常に難しい。

自分がとても恵まれていること、遊びに出かけたり楽しむことに、あなたは罪悪感を感じることがあるだろう。

けれど罪悪感は感じるべきじゃない。

私たちは、笑顔でハッピーでいるべきだ。

なぜなら笑顔は他の人に受けわたすことができるから。

あなたの瞳の輝きが、誰かに強さと喜びを与えられる。

あなたに他の国で起こっていることを解決する力はないかもしれないが、目の前にあるものを解決することに注力してみてほしい。

 

戦争は、答えではない。

愛だけが憎しみに打ち克つことができる。

そのためには、一度に一つずつ、愛を伝えるだけでいい。

一回一回、誰かを愛し、誰かを愛し、誰かを愛し、誰かを愛し、誰かを愛させてほしい。

その方法を理解できれば、世界に愛が広がる。

 

今日ここにいる私たちを見てほしい。

このバンドと、世界中から来た観客の皆さん。

信念も、宗教も、出身も、肌の色も違う。

それでも私たちは共に人生を祝福するためにここに来た。

これは、心の中に憎しみしかない愚か者たちへの教育なんだ。

一人ひとりよ、輝け。

 

私たちは、世界の矛盾に罪悪感を抱く。

世界はあまりにも理不尽で、一人ひとりはちっぽけに思える。

でも少なくとも隣の人に、罪悪感や責めを渡すのか、笑顔や信頼を渡すのかは、自分で選ぶことができる。

その連鎖は、地味に大きなことだと思う。

 

やっぱりこの曲は私のオールタイム・ベストの一曲。